2014年12月27日土曜日

2014年12月 Brachystelma chlorozonum 実生苗の記録 1


今年は、Brachystelma chlorozonumの種子が手に入ったので蒔いてみました。ブラキステルマ属の種子はなかなか手に入りませんが、B. chlorozonumは海外の種屋で僅かに販売されることがあります。結実しやすい種類なのかもしれません。諸々を思い出せるうちに、経過をメモしておこうと思います。※写真1枚目は採種した種子。元々は綿毛が付いていますが、写真ではカットしています。


1. 輸入種子

2014/5/6 まずは輸入種子の方から。10粒蒔きました。発芽率はまずまずでしたが、発芽まで2週間かかりました。ガガイモにしては、妙に時間がかかった印象。種子が古かったかもしれません。蓋付きトレイ(半透明)の中で水を切らさないように管理。室内南向き窓際の遮光下(ブラインドによる)に置きました。

2014/5/9 色が薄く、弱々しい苗が多いです。トレイの蓋は、生長とともに徐々に開けていきました。

2014/6/2 室内では昼に気温が上がりすぎるため、ベランダ遮光ネット下で管理する日が増えました。雨が続いた期間にいくつか腐りました。豪雨・雹の被害を受けてしまったこともありました。生き残ったものを写真のように1鉢に集約。黄色っぽい葉の苗は、発芽した時点から色が薄く貧弱で、結局ほとんど枯れました。ただ左上は、この後生き残ったので、色の薄い苗が必ず枯れると言う訳ではなさそうです。

2014/8/26 結局3本まで減少。夏に入り本葉も展開しはじめましたが、カイガラムシの侵入を許してしまい、生長が一時ストップ。幸い、一株につき体長1mm以下のカイガラムシが数匹うろうろする程度で、発見が早かったこともあり駆除は楽でした。運が良かったです。成虫が付いたり発見が遅れていたら全滅していたでしょう。ハダニにも注意が必要です。
余談ですが、同時に蒔いていたRaphionacme hirsutaにも上記のカイガラムシが付きました。
Periplocoideae - Gymnanthereaeの植物にカイガラムシが付いたのを見たことがなかったのですが、小さな実生苗だと事情が違うのかもしれません。白い樹液(有毒?)をたっぷり出すようなサイズになるまでは、抵抗力がないのでしょうか?

2014/10/8 9月中に大分持ち直しました。この頃から目に見えて地下茎が肥大してきました。

2014/12/23 地上部は貧弱ですが、地下茎は肥大を続けています。直径7mmくらい。来年は直径1.5㎝くらいまで持っていきたい。本来休眠する時期ですが、日中は晴れていれば日光が当たりますし、夜間は部屋全体を暖房で加温していることもあり、ゆっくりと生長を続けています。天気が悪い日や気温が極端に低い日は日中でも暖房が必要となりますが…。


2. 自家採種の種子 ※Mapumulo産

2014/9/3 6粒播種。約1週間で発芽。蓋付きのトレイによるほぼ密閉の管理。水は張らず、用土が常に湿るようにしました。

2014/11/30 南向き窓際の棚(最上段)で、ほぼ密閉したトレイ内での管理を継続。うち2本は、本葉が出る前に枯れましたが、それ以外は順調。種が新鮮だったせいか輸入種子組よりも調子がよく、生長が早いです。

2014/12/23 冬場は横から日が入るので窓際でも日照時間は十分です。茎は立ち上がって、成熟した株と同じように赤く色付いています。
気温や湿度は、その日の気象条件によって変わるので書きにくいのですが、夜間の気温は17度くらいを維持しています。



…あまりぱっとしないですが現在までの生長過程をだらだらと書いてみました。
残念なことに、Mapumulo産B. chlorozonumの親株は採種後に枯れてしまいました。結実して負担がかかっているところに、カイガラムシやハダニが付いてしまい、薬剤散布するも助かりませんでした。Mapumulo産はまだ種子を残してあるので、来春播種予定です。しかし、梅雨~夏に腐ることが多く、害虫の被害を受けることも多かったので、冬に室内で温度管理しつつ人工照明を使うというのもありかなあと思ったり。隔離できれば害虫が入る確立も低い。ブラキステルマは地下茎さえ無事ならばいくらでも作り直せるので、徒長してもそれほど問題がない。そもそも小苗の時期はそこまで強い光は必要ないですしね。


何か忘れている気がするのですが、思い出せない。
思い出したら追記していきます。