2012年9月18日火曜日

Brachystelma buchananii

Brachystelma buchananii Central & East Africa

ブラキステルマの雄、Brachystelma buchananiiが開花しました。生息地はCongo、Malawi、Zambia、Tanzania、Zimbabweなど。本属の中では、最も広範囲に分布する種のひとつです。また、東アフリカのブラキステルマの中では最も大型であると言われています。ある地域では塊根部の樹液を傷の治療に用いたそうです。そのためか、Brachystelma magicumというシノニムがあります。


この株、塊根は直径5㎝強とそれほど大きくはありませんが、今年は肥培を心がけたせいか、葉が大きくなりました。ちょっと不気味です(鉢は4号深鉢です)。採集個体のスケッチを見る限り、自生地ではこのような姿ではないと思います。


いろいろな文献に、「花は牛糞の臭い」との記述があります。鳥類や哺乳類の糞尿の臭いに近いのは確かです。とにかく嫌な香りで、B. megasepalumのそれに近いです。花の構造もB. megasepalumに似ています。どこが似ているかと言うと、花の中心で重なっている部分ですね。この部分は「horn」と呼ぶそうな。




Hoyaのような花序です。


私が栽培しているブラキステルマの中では例年萌芽が一番遅く、異質な存在です。
本属では最も長く栽培している種ですが、正常に(健全に)開花したのは初めて。本種、特に弱いわけではないと感じますが、状態の悪い採集株が流通することが多いです(というかそういうのがほとんど?)。輸入時にはもうかなり弱っていて、枯れながら咲くようなこともあります。B. maritaeなども同様ですね…。
挿し木ができるという情報があります。機会があったら試してみようと思います。


Albers, F. & U. Meve. 2002. Illustrated Handbook of Succulent Plants. Springer Verlag.

P. Siro Masinde. 2007. A revision of Brachystelma Sims (Apocynaceae: Asclepiadoideae-Ceropegieae) in East Africa. Kew Bull, 62: 37-84.

Bihrmann's CAUDICIFORMS
http://www.bihrmann.com/caudiciforms/subs/bra-buc-sub.asp

Asclepiad-exhibition
http://www.asclepiad-exhibition.org/Notes_Brachystelma_b-l.htm


2012年9月14日金曜日

Stapelia sp. ; Angola, near Caraculo

Stapelia sp. ; Angola, near Caraculo

小型のスタペリアです。今朝、家を出る前に開花しているのを見つけました。花の直径は2㎝ほど。



花柄は立ち上がります。


新種なのでどんな花が咲くのか分かりませんでした。変な花が咲いたらいいなと思っていたのですが、上品でかわいい花でした。花弁は檸檬色。中央部はリング状に桃色に染まっています。鮮やかなオレンジ色の副花冠も綺麗です。しかし、やはり、檸檬色でも甘い香りはしません。具体的に言うとカメムシの臭いです。やっぱりなのか・・・・と、複雑な心境になる半面、何故か安心しました。


※2018年8月追記
栽培を始めてから7年くらい経ちました。どちらかというと丈夫な部類に入るという印象です。一般的なガガイモと同じ用に栽培しています。真夏は遮光し日焼けしなように管理し、冬は室内の窓際などそれなりに暖かい場所に置いています。