2015年10月26日月曜日

久々に…

Monadenium pseudoracemosum
Central Africa

枯れたと思っていたM. pseudoracemosumの実生苗が生きていました。夏になってから地上部分が無くなったのでダメかと思っていました。やっぱりこの手のイモはすぐに捨てないでしばらく様子を見た方が良い。葉が出てからは水を切らさないようにしています。少し掘ってみたら米粒くらいの塊根がありました。2014年5月17日播種。種子は自宅にて採種しました。


Euphorbia Hybrid
E. venenifica x E. gymnocalycioides
Thailand

タイ産ユーフォ交配。なんとなくうちでの管理方法がわかってきた感じです。接木ということもありますが、生長が始まったら水をたっぷり与えた方が良いみたいです。遮光は必要。


Graptopetalum amethystinum

うちでは数少ないベンケイソウ科。夏にどうしても伸ばしてしまいますが、涼しくなると急に調子が良くなって締まってきます。秋~冬が一番扱いやすく、南向きのフラワーボックスに置くだけでそれなりの形になってくれます。そして春になると途端に葉焼けするようになるので、毎年どこに置くか迷います。


Boswellia nana
Socotra, Yemen

9月の終わり頃に半分くらい葉が落ちてしまいました。ソコトラ島の植物ですから、気温の低下には敏感です。毎年葉が落ちるまで外に置きっぱなしにしていましたが、今年は全ての葉が落ちる前に室内に移動してみました。まだ休眠しない様子。


Haworthia nigra var. diversifolia
WMS 056, Merweville

大きくなると縄文土器のようになるH. nigra。虫食い状に密に盛り上がる疣が特徴。極小苗ですが根はしっかりしています。春になるまで窓際で育てます。ニグラの中でも特に生長が遅いと聞いています。


Brachystelma dinteri
Zimbabwe

今年もブラキステルマがそこそこ咲きました。しかし放置気味だったので写真に残せなかったものも有り。このB. dinteriについても、一番たくさん開花した時の写真が残っていませんでした。そもそもブラキステルマは放置するのよくないなあと再確認しました。どこに置いてもほぼ確実にハダニが湧いてくるので、放っておくとどんどん弱ります。特にブラキステルマを一箇所に集めておくとハダニの楽園になっていますね…。


今夏の害虫被害メモ
昨年、1ヶ月くらいかけて大規模に散布を行ってから、カイガラムシを見ていません。さすがにガガイモの鉢にはいるだろうと思って探してみましたが気配すら無いです。そのうち出てくるだろうと思っていますけどね…。
ハダニは例年と同じくらい発生。BrachystelmaBrighamiaEuphorbiaJatrophaPterodiscusRaphionacmeなどが被害を受けました。BrachystelmaBrighamia以外は水で何度か洗っただけで駆除できました。それにしても、Euphorbia cremersiiにハダニが群がっていたのを見たときは驚きました。春先にはHaworthiaの葉にもいましたし、なんでもいいのかやつらは。


2015年8月10日月曜日

2015年8月上旬

Euphorbia Hybrid
E. venenifica x E. gymnocalycioides
Thailand

タイで作出されたユーフォルビア交配種に動きがありました。これまで、2mmくらいの芽が出たことは何度もありましたがすぐに萎んでいました。土を乾かさないようにし、若干遮光した場所で栽培したところ、芽が勢いよく生長するようになりました。輸入後1年以上ほとんど生長させてやる事が出来なかったので、もし自根の苗だったら枯らしていた可能性が高い…。台木は墨キリンだろうか。

硬い肌を割る様に芽が出てきます。


Gymnocalycium ragonesei

数年ぶり、久々の開花です。ギムノカリキウム最小種とも言われる本種、5~6年栽培していますが、2.5号鉢に収まっています。一昨年からサイズが変わらず、仔吹きするようになったので、もう大きくならないかも。

南西向き置き場、遮光率45%のネット下で栽培。直射日光は避けています。

小さな蕾がとてもかわいらしいです。このサボテンは株も花も渋くて大のお気に入り。


南向きフラワーボックス

南向きフラワーボックスの一部は、ほぼ直射日光下となります。L. picta(写真左下)やL cactiformisはかなりの暑さにも耐えますね。猛暑日が続くなか、どんどん調子が良くなって、次から次へと開花していますし、株も太くなってきました。一方、直径2.5cm程のLarryleachia marlothiiの小苗は、上記2種と同じ場所に置いておくと肌が白っぽくなって皺が出てしまいます(葉焼けの初期症状?)。よって、遮光下で半日日陰になる場所で栽培しています。まだ小さいからなのかもしれませんが、性質に違いがある可能性も。なお、白っぽくなって皺が出てきた際は、すぐに頭から水をかけて日陰に置いたら復活しました。


2015年8月7日金曜日

Raphionacme bingeri, Zambia

Raphionacme bingeri
Zambia

ザンビア産のラフィオナクメ。6月下旬から7月にかけて開花。本種、Ernst Specksから「最も美しいラフィオナクメ」と評されていました(2014年8月の更新にて)。まあこれは好みの問題ですが、確かにラフィオナクメとしては大輪。花冠裂片はピンクと紫の中間のような色。太陽光下のような明るい場所で見るとピンク色に近いです。

ガガイモとしては、あまりひねくれていない花だと思います。

塊茎は殆ど埋めています。写真撮影時は土を少し取りました。塊茎を露出させる場合は、高温で傷まないように台所用のネットを何枚か重ねて被せています。

これは直射日光下で撮影。触手のような部位は副花冠でしょうか?

今のところ害虫の被害なし。本属は、多肉愛好家に人気のガガイモとはちょっと違う系統で、Periplocoideae - Gymnanthereaeに分類されています。Ceropegieae以外のガガイモは害虫に強いものが多いため、あまり神経質にならずに付き合えます。ただ発芽して間もない苗にはカイガラムシが付くようです。



最近暑くて、写真を撮るのもブログを更新するのも億劫です。夜間気温が25℃を下回ってくれたら、かなり楽になるんですけどね。関東平野部は毎日のように熱帯夜です。今夏は夕立も少ない。そして、夏はこれだけ暑くなるというのに、冬は凄く寒いわけで…。来週からは少し涼しくなるかな…?

Raphionacme splendens subsp. bingeri (A.Chev.) Venter

2015年6月21日日曜日

Larryleachia picta Aus, Namibia

Larryleachia picta
Aus, Namibia
(ex EXOTICA Nr.14045)

昨年入手したLarryleachia pictaが開花しました。E社のギャラリーに載っているL. pictaと同じものでした。Larryleachia cactiformisにも似たような模様の花がありますが、地色の鮮やかな黄色は本種特有なのかもしれないと思いました。以前、仏頭玉の中に本種が混ざって流通していたという話を耳にしたことがあります。仏頭玉にも花冠裂片の地色が黄色く、斑点模様の株があるため、なかなか区別するのが難しいのでしょう。


左がL. picta、右がL. cactiformisの名で入手。一緒に撮ると花の違いがわかりやすいです。

Larryleachia picta  Aus, Namibia (ex EXOTICA Nr.14045)
Larryleachia cactiformis  Namibia / South Africa (ex EXOTICA Nr.16366)

このL. cactiformis、昔写真で見た、L. pictaに模様が似ていたし、よく見かける仏頭玉とは違うので、もしかしたらL. pictaなのではないかと思っていました。しかし、こうして実物を見比べると、前述の通り花冠裂片の色の濃さがけっこう違いますね。なお、このL. cactiformisは花冠裂片の先端まで均一な水玉模様です。




梅雨の真っ只中です。うちの場合、雨が続くと植物を室内に取り込むか、軒下に移動しなければいけません。そうすると当然ながら日照が不足します。豪雨で水浸しになっても、次の日に晴れてくれたら何の問題も無いんですけどね。

2015年6月15日月曜日

2015年 梅雨入り

Rhytidocaulon macrolobum
RH625
50 km W of Taiz, Al-Barh, Yemen

関東地方、6月8日に梅雨入りしたそうです。とはいえ今のところ晴れの日が多く、適度に雨も降り、あまり困っていません。湿度は異様に高い日がありますね。Rhytidocaulon macrolobumから今年も 種が採れました。採種すると弱ってしまう株もあるので、そろそろ休んで欲しいと思っているのですが…。昨年も書きましたが、この株のラベルはR. ciliatumだったことを記しておきます。シノニム扱いか、単純にR. ciliatumの可能性もあります。

種子には綿毛があり、弱い風でも飛んでいってしまいます。軽量なネット(台所用など)を被せて固定しておくといつ裂開しても安心です。種が飛ばないようにできるならば何でも良いのですが、ビニール製だと中でカビが生えたりすることがありますので通気性を確保できる素材が良いです。


Brachystelma circinatum
  Pretoria, RSA

この株は毎年よく開花するようになりました。ただ、開花時は少し枝が伸び気味になっていた方が、全体を見たときにきれいなんじゃないかと思いました。今年は強い光で背を低く詰めて作ったのですが、そしたら花同士がぶつかって全体的に不恰好になったのです。もっとゆったりと枝を伸ばしてやった方がいいかなと。これは好みの問題でしかないのですがね。2013年の草姿が理想です


Brachystelma pygmaeum
Pilgrimsrest, RSA

少し前に記事にした本種、ふと見たら結実していました。外に出しっぱなしだったので、ハエが密かに仕事していったと思われます。ブラキステルマの結実はこれで2種類目。日に日に実が大きくなっています。この様子だと、おそらく健康な種子になると思います。ただ小型種ですので、実生苗を作るのは難しそう。採種数によっては実生苗作りが上手な方に託そうかと思案中です。

今のところ実は2つ。右も大きくなってきました。今年中に採種してしまいたい。


Brachystelma megasepalum
Ruvuma, Tanzania

今年も開花しました。相変わらず香りが凶悪でした。花数は昨年と同じで、計12輪。

学名通りの立派な萼片があります。花冠裂片のインパクトのせいで見落としがち。


6月上旬までのガガイモ開花数は例年並みで、そこそこ花が見られましたので満足です。
以上、ガガイモ亜科オンリー記事でした。


2015年6月13日土曜日

2015年6月上旬

Euphorbia cremersii

夏型植物の調子がどんどん良くなっています。といってももう梅雨入りしてしまったようで、今後は屋根無し置き場の植物を移動する手間が増えそうです。マダガスカル産ユーフォのE. cremersiiは今年も無事に目覚めてくれました。本種はそれほど日照を必要としないため、管理しやすいです。逆に晴れの日は遮光下で葉が焼けないように作っています。タコ物なんかと一緒に置いておくと焼けてしまいます。それと、葉が非常に薄く、ちょっと尖った物に接触するだけですぐ破けたり傷がついたりします。実は今年既にやってしまいました。もちろん傷口からは白い液体が染み出てきますのですぐにわかります。

2015年7月、本種にハダニが付くことがわかりました。初めての事で驚きました。早めに見つけられたので何とかなりましたが、放置すると結構大きな被害になりそうです。注意が必要だと思います。

Operculicarya decaryi (写真中央)

雨上がりの朝。植物を南向きの屋根無しフラワーボックスへ再配置しているところです。Operculicarya decaryiはゆっくり生長中(頂き物で、2013年の春先播種の実生苗)。強光で葉が黒っぽく染まっています。前述のE. cremersiiなんかをここに置いたらだめになるだろうな。

南向きフラワーボックス

配置が決まってきたところ。晴れの日が続けばあまり配置をいじることはありません。天候が不安定な今の時期はけっこう動かします。急に風が強くなったりもするので、背の高い植物は周囲にほかの鉢を置いて倒れないようにしたりもします。でも今年は昨年までと比べ、今のところ穏やかな天気が多いような。まだ雹も降っていません(これから荒れるのかな…)。写真をパソコンのディスプレイで見て、フェンス内側の汚れに気付きました…。


Larryleachia cactiformis
Namibia, South Africa
(ex EXOTICA Nr.16366)

日照量が安定しないと形が崩れやすい印象です。昨年はちょっと伸び気味になってしまったため、今年は一番日当たりのよい場所に置きました。まだ気温が低めなので無遮光で栽培中。茶色になっています。


Euphorbia fanshawei
Zambia

花が終わり、枝が出てきました。毎年、今の時期の新しいトゲが楽しみ。蛍光に近いような鮮やかな赤色で、ツルツルとした質感。トゲが密集しているところも良い。ユーフォは季節によって姿が変わるものが多く楽しいです。


Pseudolithos migiurtinus

蕾がついていますけど冬に根が枯れてしまい、まだ十分に根が出ていないと思われます。乾燥気味で管理中。右のピンボケしている株は交配種です。しかし球状のPseudolithosは価格が安定しませんね。安く手に入るときもありますが…。


白い月

2015年5月31日日曜日

Brachystelma pygmaeum Pilgrimsrest, RSA

Brachystelma pygmaeum
Pilgrimsrest, RSA

初開花。小型の鳥かご型の花でした。


副花冠を撮影するため裂片の結合部をカットしてみました。Brachystelma pygmaeum subsp. flavidumという亜種がいまして、そちらは鳥かご型ではなく星型のようです。模様も違うような気がします。


花が萎れてきたところ。この写真を撮っているときに、薔薇の実のような甘酸っぱい香りがしました。開花してすぐのころは、B. meyerianumなどと同じ甲殻類系の香りがしたような気がするのですが…。その後何日かに分けて香りを確かめましたが、やはり薔薇のような香りで間違いありません。


鉢はプレステラ90深です。


色が地味で直径1cmに満たない花ですが、たくさん咲くとけっこう見応えがあります。

2015年5月25日月曜日

2015年5月下旬


Lophophora fricii
銀冠玉

今年も開花しました。綿毛に蕾が隠れているためか、いつの間に咲いたのかと驚くことが多いです。もう毎年のように書いているのですが、とにかく丈夫で、よく花が咲いて、生長が遅いという、非常に優秀なサボテンです。購入したのが2010年か2011年で、購入時は2.5号鉢がちょっと窮屈かな?というサイズでした。現在はプレステラ90なので(写真参照)、それほど大きくなってないんですよ。うちのロフォフォラはこの銀冠玉のみなのですが、花が咲くともう2~3種類欲しくなってしまいます。実生するのも楽しそうですが、もう置き場が…。


Euphorbia fanshawei
Zambia

地味に度々登場している塊根ユーフォ。春先は中途半端な花が多く、5月に入り気温が上がってくると、赤い蕊がはっきりわかる雄花が咲く印象です(これ雄花ですよね?)。



Euphorbia melanohydrata
RSA

昨年購入した珍しいタコ。プレステラ90に収まる小苗なので、迫力ある現地球とは別種に見えますね。でも、現状でもすごく良い。冬場は日当たりの良い窓際に置き、たまに灌水していました。春になったらすぐ動き始めました。現在は遮光なしの南向きフラワーボックスにて栽培中。


Euphorbia gamkensis
Calitzdorp, RSA

開花中。これも魅力的なタコ物の一つ。以前から栽培しているE. deceptaと似ているのですが、こちらの方が全体的に丸いフォルムです。花も丸みを帯びた形。日照強めで栽培しているので、紫色になっています。そういえば去年採種していたのを思い出しました。蒔くならそろそろかな…。

E. deceptaの花に似ていますが、腺体(蜜腺体?)にぎざぎざは無く、丸みを帯びています。
追記:去年の花の写真を見てみたら、若干ぎざぎざでした。

Monadenium reflexum
SE Ethiopia / NE Kenya

今年は1月から生長モードだったせいか、もう休眠してしまいました。高温を嫌うようで、うちの栽培環境では春先が生長期になるということが良くわかりました。横から見ると、突起の密度が増してきていることがわかります。今春生長した部分の突起は成熟した株のそれに近いので、来年は花が咲くかななんて思ったり。

梅雨にまた葉を出すかもしれません。真夏は休眠します。